こんにちは!うたごえ伴奏ピアニスト・音楽療法士の ひろせめぐみ( @megmeg0001)です。
「うたごえ喫茶」という、生の伴奏でお客様含めみんなで歌うお店があります。
そこではお客様のリクエストをいただき、司会者がリクエスト中心にみんなで歌う曲を決めていくんですね。
生の伴奏でみんなで歌う歌の楽しみ方は、略して「うたごえ(歌声)」と呼ばれたりします。
それについて、今回は、読者の方からいただいたこの質問にお答えしたいと思います!
他の歌声は、どのようなリクエスト形式をとられているのでしょうか?事例の紹介や、おすすめのリクエスト形式があれば教えて頂きたく思います。
今、地域の中でも歌声喫茶をモチーフに開催される会やイベントが増えてきました。
その経験からこの記事では、地域の歌声喫茶の「選曲とリクエスト」について、事例の紹介と私の考えをまとめました。
あらかじめ曲を決めておく
まずは「あらかじめ歌う曲を決めておく」という方法があります。
単発かつ参加人数の多い地域のイベントでは、私はあらかじめ全ての曲を決めておくことが多いです!
なぜかというと、人数が多いところでリクエスト形式にすると、絶対にリクエストにお応えできない方が出てきてしまうからです。
リクエスト出すのってかなり勇気がいるんですよ…。私は歌声喫茶のお客歴5年なので、その気持ちがよくわかります。
そして思い切って出したリクエストが歌われなかった時のプチがっかり。いや「リクエストがすべて採用されるとは限らない」とわかってはいるんです。
でも、やっぱり期待してた分、ちょっとさみしくなるんですよね…。
これは私の場合ですが、地域の歌声喫茶コミュニティではまずは一人一曲お応えするのをめざています。
一人一曲お応えできない人数のところは、リクエストではなくてあらかじめこちらが曲を決めることも多いです。
ただ絶対的な正解はないんです。歌声喫茶ともしびは「大うたごえ喫茶」というイベントでは1000名の方がいらっしゃいますが、リクエスト制です。
リクエストに応えてもらえるかは、もはや抽選会のような確率ですが、これはこれで面白さもあります。
また実践者の視点からですが、あらかじめ曲を決めて実施する方法は歌声喫茶コミュニティビギナーにはオススメです。
理由は事前準備がしっかりできるからです。
私も歌声喫茶コミュニティを始める前、病院で音楽担当だったときは、あらかじめ全曲こちらで決めていました。
歌声喫茶は、伴奏の練習やトークの仕込み、歌詞、楽譜、受付の準備などやることが山ほどあります。しっかり曲を準備して、余裕を持って当日を迎えたいですね。
この「あらかじめ曲を決める」方法、実は成功させるコツがあります。3つの事例から、それぞれご紹介しますね。
事例①:曲をすべてこちらで決める
地域や団体から依頼されて出演する時は、私は事前に打ち合わせをする時にヒアリングを念入りにします。
- いらっしゃる方の年代
- 男女比
- 普段歌い慣れている方なのかそうでないのか
- 主催の方はどんな目的で歌声喫茶を導入するのか
これらを必ず伺っています。
それを反映させて選曲をすると、何も聞かないでこちらで選曲するよりも主催者や参加者に満足度の高いものが提供できるからです。
すべてこちらで曲を決める場合、ヒアリングは大事です!
事例②:事前にリクエストをきく
団体から依頼された単発の講座などでは、事前に参加者のリクエストを伺う時もあります。主催の方からメンバーさんに聞いてもらう感じです。
リクエストが多かったものからプログラムに入れていきます。その団体の好きな歌の傾向もなんとなくつかめるので、選曲するのにも役立ちます!
また大きなイベントで、お客様から事前にリクエストをきいておいて、あらかじめプログラムを組み立てるという事例もありました。
事例③:次回のリクエストをきく
月1回など、定期的に実施しているところでは「次回のリクエストをきく」という方法もあります。
これは次回への参加の動機になるので、取り入れる方もメリットがありますね。
この方法、たくさんリクエストいただくことがあるんですよ。たぶん、いろんな歌を歌ったあとは「あれも、これも歌いたい!」と思われるのかもしれません。
その時は「次回はリクエストが多かった曲から優先して選曲しますね」と、一言添えておくといいと思います。
これ実は「いただいたリクエストにすべてお応えできるかはわからないです」という意味です。さりげなく言い換えてます。
その場でリクエストをとる
こちらではまったく選曲しないで、お客様のリクエストで進めていく方法があります。歌声喫茶に通っていた私は「これぞ本来の形!」という感じがします。
その場リクエストの良さと難しさ
その場でリクエストをいただく良さは、お客様の「今、これが歌いたいんだ!」という発信をリアルタイムに受け取れること。
地域の歌声喫茶コミュニティでは、私からの一方通行ではなくて、お客様との双方向性のコミュニケーションを大事にしたいです。だから、個人的には「その場でリクエスト」が一番好きかな。
また、リクエストを書かない方の気持ちも汲みたい。なので、歌の時間以外でもできるだけお話するなどのリサーチをして、ステージ中にこちらで決めた曲を挟みこむ時もあります。
ただ、実践者からするとリクエスト制はこちらのレパートリーが広くないとお応えできないんですよね。地域の歌声喫茶の中でも上級編になります。
目安として、レパートリーが50曲になったら、そこからのリクエスト制にチャレンジしてみるといいですね。
リクエストからどのように選曲するか
いただいたリクエストからどのように選曲するか。読者の方からこんな声がありました。
「リクエスト用紙を集めたものを、くじ引きのようにひいて曲を決めようと思っています」
くじ引き、プチイベント的に行うのは面白い案だと思います。
ただ、私はくじ引きはしない派です。私が選曲して曲順も決めます。
なぜか。曲順はとても重要だと思っているからです。
わかりやすいところだと、私なりのルールが以下のようにあります。
- 3拍子の曲を続けすぎない
- 長調あるいは短調の曲を続けすぎない
- みんながわからない曲を続けすぎない
- 同じようなテンポの曲を続けすぎない
- 同じジャンルの曲をあまりにも続けすぎない
選曲でメリハリをつくって、飽きさせないための工夫です。
また、リクエストがある程度そろったら、私は最後の2〜3曲をはじめに決めているんですね。
終わりよければすべて良し!途中、いろんなことがあっても(笑)最後はみんなで歌える曲で終わりたいからです。
リクエストからどう曲順を組み立てていくか。これは奥が深いので、また改めて別記事にしてもいいかなと思っています。
まとめ
今回は、地域の歌声喫茶の選曲とリクエストについて、事例と私なりの考えをまとめてみました。
ただこれ!といった正解はありません。参加人数や現場によってまちまちなので、はじめはいろいろ試してみてくださいね。
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