こんにちは!うたごえ伴奏ピアニスト・音楽療法士の ひろせめぐみ( @megmeg0001)です。
うたごえ(=生の伴奏でみんなで歌う)の伴奏や音楽療法の現場では、日本の民謡を伴奏する場面ってけっこう出てきます。
また民謡ではなくても、古くから日本で使われている音階を使った歌もあるんですね。
こういう歌は、コードを少し工夫して和風の響きにするととっても雰囲気がでるんですよ!
この記事では「うれしいひなまつり」を例に、和風のコードを伴奏に取り入れる方法をご紹介します!
和風のコードにする方法
結論から書きます!
↓
GではなくてGsus4で弾く!
いきなり「???」かもしれませんね。どうしてこのように弾くのか、説明していきます!
陰旋法という音階
「うれしいひなまつり」の楽譜をご覧ください。
楽譜をよく見てみてください。
実はこの曲、出てくる音が限られているんですね。
の音しか出てきません。
実は、これは陰旋法(いんせんぽう)といって、古くから日本で使われている音階でできているんです。
こちらは陰旋法の音階です。ぜひ、楽器で音を出してみてください。
こちらの動画でも音を出してみました。
「和」の雰囲気がすると思います。お琴みたいな感じですね!
陰旋法にない音は使わない
「うれしいひなまつり」の市販されている楽譜には、こんなコードがついていることが多いです。
- Cm(ド・♭ミ・ソ)
- Fm(ファ・♭ラ・ド)
- G(ソ・シ・レ)
この中で、先ほど出てきた陰旋法では使われていない音があります。
どれでしょうー??
Gの「シ」ですね!
どうもこの音が入ると西洋音楽的な響きになってしまうのです。
なので「シ」の代わりに「ド」を弾きます。「ド」は、この音階で使われている音ですね。
Gで「シ」の代わりに「ド」を弾くと、Gsus4というコードになります。
名前は難しそうだけど、なんてことありません。
動画で聴きくらべ
ここからは、動画も交えながら「うれしいひなまつり」のコードをアレンジしていきましょう!
まず、変更前の「G(ソ・シ・レ)」のコードを聴いてみてください。普通によくある響きです。
こちらは、和風にアレンジした「Gsus4(ソ・ド・レ)」のコードです。
ぐっと和の感じになりましたね!
うれしいひなまつりの前奏の出だし、今までは下のように弾いていた方が多いと思います。
では、このように変えてみてください!
[aside type="normal"]楽譜にはG7と書いていますが、7の音である「ファ」は陰旋法にある音なので、あってもなくても大丈夫です。[/st-mybox]
12小節目や20小節目、G7で弾いていたところも変えてみましょう!
こう弾いていた右手を…
こう変えると…
雅な感じですねー!
では、和風のコードに変えた「うれしいひなまつり」をこちらの動画で聴いてみてください。
この方法は、もちろん民謡でも使えます。「民謡っぽいな」「日本の音階の匂いがする」と思ったら、
Cmのキーの場合は、GをGsus4に変える!
しっくり来たらしめたもの!くらいの軽い気持ちで試してみるのがいいかもしれません。
「南国土佐を後にして」の後半の土佐の民謡にも使えますし「東京音頭」や「花かげ」「通りゃんせ」などにも応用できますね。
また「さくらさくら」はAmキーの場合は、E7をEsus4 7にして、終わりに下から「ミラシレ ミラシレ ミ」と上がっていくとお琴みたいになってかっこいいです。
まとめ
民謡や日本の古い歌で、和な響きが聴こえたら気持ちいいし、なんだか嬉しくなります。
簡単にできて効果抜群なので、ぜひ試してみてくださいね!
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